今回は破天荒フェニックスを紹介します。
もうすでに超有名なオンデーズというメガネを取り扱う企業の社長さんの
企業再生物語です。
これを実際に体験というか実際に果たしたというのが事業をしている身からすると言葉にできない心と体と脳の震えっぷりです。
文字だけでこんなに次が気になって、どうなるかドキドキして、ハラハラして、
読み終わった後に大満足する本は初めてと唯一にと言っていいと思います。
自分のできることだけをやって毎日満足しているようでは絶対に退化する!
どんどん、自分のできることを限界まで意味のある努力をしていきたいととことん思える本です。
目次は最終話も入れて全部で32話あります。
ドラマにもなっていますが具体的なエピソードが多いので大項目がなく一つ一つを書くとだらだらしてしまいそうなので私が注目したポイントを書きたいと思います。
あまりにもあっという間に読んでしまったので32話もあったっけという感じでした。(笑)
まず最初は六本木の「アマンド」喫茶店!
後の大冒険の始まりは一軒の喫茶店から始まります。
経営がうまくいかず売りに出ていた「オンデーズ」を田中修治さんが個人で買収して再生させるために「奥野さん」といういくつかの金融関係の仕事を経験した数字のプロ!
この奥野さんが僕は個人的に大好きで数字に明確で現実から目を背けず理論的に物事をみて仕事に取り組むのですが、「人」を大切にしていて、ピンチになると何とかしようという情熱、根性、熱意、人情のようなものがすごく顔をだす。
3大メガバンクのエリートコースから人間の醜さに嫌気がさして辞めたというのがすごく共感できて最後のビーチからの電話のやりとりが最高すぎて印象の残り方が濃すぎます!
実際に全国の店舗を回ってこの企業の良いところ、悪いところ、改善した方がいいところ、残した方がいいところ、排除した方がいいところなどなどがあるのですが感じるのはこういう普通じゃない事やっちゃう人は物事を見る目線や視点が全然違うというか新鮮!
デザイン企画の会社をしていた若干30歳の田中修治さんが会社のメンバーに溶け込むにはなかなか苦労していたのがなんかリアルでした。
実力があっても日本社会というのは良くも悪くも年齢が上のほうが正しいという風潮があって結構苦労するんです。
パット見、見た目もスローガンも「チャラい」ので経験の長い役職社員からは毛嫌いされけんか腰な感じもまたあるあるで面白い。
絶対にミスれない一発目の高田馬場での新店舗もまさかの失敗でその役職社員だった人からそれみたことかというめちゃくちゃ悔しい思いをするんです!これが見てる方は面白いけど自分が当事者だったらと思うともう「あーっつくっそー」って感情移入が半端ない!
そして試行錯誤しながらなんとか軌道に乗り出してまたピンチになって、
とうとうやっぱりまた売りに出そうという時に出会う、企業買収のいくつもの修羅場を潜り抜けてきたという雰囲気がすごいいかついおじさんに
自分が一生懸命育てた大切なものをめちゃくちゃにされるのを確信して、
もう、本当に絶対もう無理でしょ、迷惑かけすぎるでしょ、怖いでしょという状況なのになんとかなんとか首の皮一枚で持ちこたえてまた成長曲線にもっていく!
結局こういう結果にする人はこういうもう無理っていう状況を味合わう必要があるんだなと改めて感じました。
で、いよいよもういい感じで安定期に乗り切ったと思ったとたんに「東日本大震災」
これでもうめちゃくちゃです!ただ!ここではもう社員、社外関係なく
人の「愛情」「暖かさ」が出まくっているんです。
特に強い印象なのは銀行の協力姿勢!
普通銀行は支払いの猶予というのは絶対にしないという概念をさすがに
日本全体が大変になっているときは全面的に協力する!
日本ってほんといい国だなと思ったのは私だけではないはずです。
こういった出来事もあり回復まで時間はかかったけれどさらに分厚くなる!
途中、すごく貢献してくれた大事な社員の死なども経験しながら
いよいよ海外進出です!
これもまた規模が大きいというかさらにドキドキが始まります!
シンガポールでのハラハラな悲しい悲鳴、うれしい悲鳴!
台湾での出店に元気な仕事のできる女性の大抜擢!
とてつもなく早いスピードでにおいをかぎ分ける田中修治さん!
海外での出来事なのになぜか鮮明に文章から場面の想像ができる!
広いモールと人人人!
銀行の手のひらを反すような態度!
何度も何度も危機を救ってくれる「藤田光学」の人間味あふれすぎる支援!
7年間でやっと盤石でほぼ誰が対応しても問題なさそうな状態で
奥野さんがいよいよバトンを渡そうとしたときのタイでの田中修治さんとの
電話でのやりとりはめちゃ感動でした!
今後もこの会社がどうなっていくのか楽しみです!
真似もできないし、真似をするつもりはないけど、自分の中にある「確信」を
信じて毎日やりたいこと、やるべきこと、心の向くものに集中しようと思える本でした!
是非!