【日本の生き筋・北野幸伯】家族大切主義が日本を救う

今回はこちらの本を紹介したいと思います。

まさか自分がこんな本を読んで面白く感じるなんてと自分に結構驚きました。

でもおもしろい、別の「中国に勝つ日本の大戦略」というのもすごくおもしろかったので

別の記事に書きます。

著者の北野さんは学生時代からロシア(当時はソビエト連邦)に留学してロシア人の女性と結婚し子供います。

現在は主に国際交流の専門家として色々なメディアなどにも露出されています。

「ロシア」というと国土面積は世界一とか美女とか人によって色々な印象はあると思うんですが規模とか歴史に割に日本人ってすごく縁遠い感じしませんか?

私も新卒で入社した会社で国際貿易業務をしていて先進国と言われるような国には

現地法人がほぼ必ずあって日本人の駐在も沢山いました。

なのにこれほどの規模の会社に現地法人や提携企業すらないのはすごく違和感があったんです。

後々色々な事情は知ったけれどもとにかく圧倒的に情報量が少なくて、知らないことでそれほど良くも悪くも影響がなかったので結構な時間がたってしまったという感じです。

なのでこういった本は知識欲が満たされるというか新しい発見がすごく多くて好きです。

しかも、結構複雑でわかりにくいし世間に興味をもってもらえない内容をわかりやすく

感情と理性のバランスがすごくいいなと感じました。

特に日本は諸外国に比べて国としては安定しているから「政治」に興味を持っている人は少ないけれどそれでも日本で売れているのは内容をみれば納得です。

何よりも、事実を客観的に見ながら日本がどれだけ未来があかるくていい方向に進んでいるかを書いていて自分の価値観にもあっている気がして面白かった!

海外で活躍している人って日本にいる日本人よりも日本の良さとかを深く感じていて、

好きの度合いがすごく高い場合が多いなと思いますね。

第一章 日本を幸せにする三つのキーワード

この章は北野さんの思う「国」としての品格の話。事実としての幸福度や仕事生産性のデータをもとに、かなり主観に基づく品のある国、ない国という話ですが面白かったです。

誰しもがどこかの国に行って良かった、悪かったなどの感情をもったりするものだと思いますが、旅行の場合はあらかじめ事前に調査して、外れのないように行くことが多いかと思いますが、仕事で行ったりすると、行きたい行きたくないにかかわらず行く場合もあるのでネガティブな感情をもつ場合も多いかもしれません。

性善説がどのくらい通用する国なのかという観点で日本はかなり国のはずだし、他国からも好かれている割合が高い、なのでパスポートの信用度もダントツで1位だったりするので申し分ない!

はずなのですが、等の日本人たちは幸福度や生産性など色々な面で世界的に見ても低いんだそうです。

やはり物事俯瞰的に見る事ってすごく大事です!

第二章 家族大切主義と真の働き方改革

ここは結構いろんな自己啓発の本でもある日本人の潜在的な価値観、考え方に触れています。

日本人と言っても1憶人以上の人口がいるので同じ価値観、考え方はないのですが戦後日本人の自虐観念、勤める会社が人生の全てに近い考え方がもったいないという考え方です。

ここはすごく共感です。

次には個人主義に走りがちになっている社会全体を協調性のある「家族主義」にしたいという考え方です。

ここは同意見というよりは考えさせられるテーマだなと思いました。

実力主義、成果主義という「努力」する人としない人という人の分け方が良いのか悪いのか。

非効率なのか効率的なのか!

なかなか複雑なテーマかと思います。

 

「公平」と「平等」の違いをしっかり意識しながら気持ちいい世の中になるように世界や世の中は自分では変えられないけどできることからやっていく!

不平等というのは受け入れられがちだけど、不公平は不満をもたれやすい。

「誰でもできる努力」を誰よりもすることに集中したいですね。

確かに会社に依存ガチな側面もありながら、安定、余裕なものも生まれやすい。

実際に北野さんは日本の企業でそれほど働いていないので客観的というよりは

ちょっと実際の感覚と合ってないかもと思いました。

ただ、無駄な長時間労働の習慣、体制などは当然効率化していった方がいいと思うし、

働き方改革といって時間を短くすればいいってものでもない。

働いている人たちが多少のキャパオーバーになりながら自己成長していって、

働いている、生きている人が納得する、満足している、余裕がある、幸せだと思える社会にしていった方がいいとうのはずっと大事にしてきたことだしこれからも大事にしていきたいなと思うと同時に、これは一生かけて取り組んでいくものだと思っています。

第三章 地方を復活させる秘策

文字通り地方を復活させるにはというテーマ

東京に集中しがちな企業を地方へ送れば人が住み経済活動が活発化する。

そのためには法人税を場所ごとに分けるなど「確かに」「いいかも」「納得」という内容はすごく多かったです。

特にこのコロナ禍でその流れは益々進むと思うので実は世の中の流れはすごくいいかもしれません。

そうすれば地方の実家の近くで昔の日本のいいところも復活しながら生きていけると!

第四章 給食革命と農業の復興

ここは海外に長く住んでた人ならではの視点だなと思います。

海外だと日本食というのは当然入手が難しいけど体にいいことばかりなのでなぜ日本でもっと日本食を活性化させて、農家も元気にして、国民の生活を向上させないんだと言いたいのがすごく伝わってきます。

この体の健康と食については本当に多くの情報が溢れていますが、子供の時代にどんなものを食べてたかというのはやはり影響が大きいようです。

安くておいしい、甘いものが親も上げやすいし、子供も喜ぶのですがどうしても洋食風になってしまいます。

せっかく世界遺産になるような食文化があるのだからもっと大切にしよう!確かに!

第五章 少子化問題を解決する方法

この問題も第2章に関連している部分も多いのですが「ハッ」と気付かされたのは

「少子高齢化」の高齢化は防げないけど少子化は防げるという点!

ここは正直個人というよりは国や政治が動かないとどうにもならないなと思ったのですが

ロシアのように子供を2人産んだら政府から100万円弱もらえて郊外ならそれで家を買えるという子供を作って家を建ててみんなで豊かに暮らそうというのが国レベルだとできる。

日本もロシアよりお金は持っているはずだけどそれをやれない。

それほど少子化をまだ一線を越えるレベルの問題として考えてはいないのだろうと思います。

AIによる婚活プロジェクトのようなものが動いているようですがこれはどのような結果になるのかすごく興味があります。

第六章 和ァームジャパン戦略

ここは国際交流というか北野さんの本領発揮という印象でした。

人間関係も国同士の関係ももちつもたれつ!

いいところをアピールしつつ相手が困っていたら助ける!

このわかりやすい当たり前な概念を国通しのやり取りで細かく鋭い視点で書いているのが本当に面白いです。

この面白さは次作の「中国に勝つ日本の大戦略」でより詳しく書いているのでまた改めて投稿します。

 

 

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