【熱狂宣言・小松成美・松村厚久】止まったら死ぬぞ

今回は「熱狂宣言」という本をお勧めします。

これを読んで一番感じたのは、自分が持っている普段の悩み、不安なんてどれだけちっぽけなんだということ。

この感情は別の投稿にも書きますが「海賊と呼ばれた男」シリーズと同じでした。

本作は映画にもなっていて映画館で一人で見てまたさらに自分の背中を押されたというかまだまだこんなもんじゃないという感情が揺さぶられる映画でした。

序章

オープニングは六本木のとあるパーティーから始まります。

1967という主人公松村厚久さんの生まれ年のお店で、

その時点でそういう世界がどういう世界か気になるので入り込んでしまいます。

とにかく周りに慕ってくれる人が多い!

ただ、人が多いのではなくて、尊敬や敬意をもっている人、

しかもそこにいる人たちがそれぞれ意識が高いというか、

経営者だったり著名人だったり、別にそういう人が周りに

「集める」ではなくて「集まる」というのが魅力的に感じたのと、

そこにパーキンソン病という体がうまく動かない病にかかった

松村厚久さんが状況を前に進んでいく姿がシンプルに「心」を打たれました。

今まで、いろいろな本を読んできたけれど、こういう心を揺さぶられる本当のは記憶のある限り数冊程度しかないです。

若年性パーキンソン病の告白

パーキンソン病というのはまだまだ解明されてない部分が多い病気です。

思考回路はしっかりしていても手足などが脳からの伝達に支障が生じて動かなくなるときやその症状も様々です。

普通に生活するのもままならない状態なのに株式上場までこぎつけるのが本当にかっこよすぎます。

この本は主人公本人ではなく「小松成美」さんという

超有名なノンフィクション作家さんが書いています。

こういう場合もあるんだなと結構不思議に思ったのですが、

普通こういう自分の人生を全て本にするような場合は、

解釈のズレ、誤解、ニュアンスなど様々なことがあるので自分で書く場合が多いかなと思ったのですが(実際は編集者さんがついたりはある)、

それでも総資産100億円以上、飲食店舗を200店舗近く成功させている上場企業のトップの松村厚久さん本人が直々に電話をして、告白をして頼みこんでいるシーンは「小松成美さん」とか有名な放送作家さんってそんなにすごいんだと一つ勉強になりました。

病気発覚して公表するまでが息を飲むシーンの連続で、

自分の事、家族のこと、仲間のこと、世間のことを考えながら、バレる、バレそう、冷や冷や!

何が一番いいのか、自分の心を整理するだけでも大変なのに一体どんな心境で当時いろんなことに向き合っていたんだろうと感じました。

共感するということはとてもできないですが、自分も事業を通しで真剣に、本気で取り組み、人生で初めて心に傷というもの感じた時にこうやって人って前に進んでいくんだなとある意味府に落としたのを思い出します。

ご存知の方がいるかわかりませんが、尾田栄一郎さんの「ワンピース」という漫画で頂上決戦というのがあり、そこで世界最強の海賊の最後にいままで受けたとてつもない数の傷があるけど背中には一切の逃げ傷はなしというのがもう死ぬほどカッコ良くて!

こういう人生まっとうしたいって思ったんですがそれに似た感想を持ちました。

100店舗100業態という奇跡

飲食店を一店舗経営していくことがどれだけ大変かというのは周りの経営者さんをみていればわかります。

確かに人生を楽しむ中でおいしいものを好きな人と食べたり飲んだりするというのはすごく大事なことなので来客が多ければ儲けもすごいなというのも感じます。

なので安定不安定の議論だったら不安定の部類に入るかと思うのですが、この本を読んでいるとどの業界も不安定というのはあって経営者の実力で安定不安定きまるんだなというのを感じました。

要はうまくいく経営者はどの業界でも基本的にはうまくいくし、うまくいっている経営者ほど多くの失敗をしているということです。

しかも、松村厚久さんのダイヤモンドダイニング社は飲食の業界で100業種で100店舗実現を有言実行してしまうという人。

第一店舗目は銀座ですが東京の銀座で飲食店を軌道にのせるって言葉で聞いただけでもどんだけ激戦なんだろう、、、、

とおもってしまいますが、ここから一気に100店舗までいくんです。

飲食店が店舗を増やすというのはヒットするものをみつけたらそれを広げてロットを増やして原価を減らし、同じような店を一気にチェーン展開するというのがこれまでの通常の流れだったにもかかわらず真逆のことをしていく!

一つ一つ全く違う業態にしていくというのが必要な労力とかがこれまでの一般的なチェーン展開に比べてしんどすぎるはずなのにやってしまうんです。

テーマの一つに食とエンターテイメント!があってもういろんなアイディヤや秘訣が沢山でてきます。

この奇跡はぜひ知って欲しいです。

高知での少年時代、憧れの東京

松村厚久さんは高知県の出身で個人的には女性の気が強いという印象です(笑)

土佐弁の書き方がうますぎて、集中して心が入りやすい。

プロの作家さんの文章力ってやっぱり並大抵ではないなと、どの世界も努力とセンスの掛け合わせがこういうプロをつくっていくと改めて思いました。

小さい頃にとある出来事がきっかけでお金への執着がつよくなり「ケチ」をなによりも嫌い、まっとうな方法で稼ぐというのがこころの奥深くにあるんですね。

実際はそれほど貧しい家計ではなかったようですが、本人にはそれが強烈に残っている!

スポーツもとにかく漬物のようにのめり込んでいて、多くの成功者の共通点を感じます。

そして、地元で「消化感」とうもう十分、次に行きたいという感情を携えて東京にでますが、入りのきっかけはやはり飲食!

誰だって学生時代はバイトなどをすると思うんですが、やはり普通と違う気づきを仕事中に感じて、仕事をしながら面白さや盲点などを沢山吸収して、勉強をしながらお金をもらう感覚ってこうく人種の人みんなもつと思います。

迷走の時代を越えて

この章は迷走という言葉を使っていますが、私から見たらすごい対応力、成長でしかなかったです。すでに市場の中で飽和状態と思われる状態で安定ではなく、50年、100年を見据えて次をどう攻めるか!新しい戦力を加えながら、学べるところからはとことん学んでまさしく本のタイトルである「熱狂宣言」を体現して、地元の土佐踊り大会にも参加して、すごいレベルまで達成させてしまう!

自分も矢面に立ってバンバン体を張る!カッコよすぎです!

あれほど、地元は狭すぎる、二度と戻ってこないと思っていても!

自分が生まれ育った土地への愛情というのは誰にでもあるんだなとすごく実感しました。

素顔の松村厚久

ここでは結構りあるなパーキンソン病の状態やそのときに心境、

また、これまでいろんな場面で苦難を共にしてきた友人たちの証言が沢山あります。

感じるのは人が大切にしているものを大切にする(誰にでもではなく)ですね!

このあたりを読んでると、結局みんな普通の人なんだよな、、、自分より何十倍も稼いだりしていても何十倍も能力や寿命や生命力があるわけじゃない!

「運命」を受け入れたという表現を使っていますが本当にこういう目に見えない

「宿命」「運命」「目に見えない力」をすごく考えさせられます!

外食産業のさらなる未来

ここでは上場までの具体的な出来事や問題などがありますが、

私が一番心に残ったのは

「Google化戦略」

ソフトバンクグループなどの例もあげてこれからの株式取得は過半数を取得していくよりも数%で多くの業態をもちそれぞれが分業、分権として多様性に富むような形にしていく!

ちょうど、「ティール組織」という本も読んでいたのでこのあたりは知識の答え合わせや今後の自分のビジョンにもすごくいい影響をもらえました。

新たな治療、上場の鐘、あとがき

こういう人たちは共通して「生きる」という強さがすごいというかここは結構共感なんですが海外に行ってなんとか治療させようとしたり、ありとあらゆる可能性を探る!どんな情報でもとりにいく!

一人の男のめちゃかっこいい生き様!ありがとうございました!

興味がある方は是非読んでみてください!

熱狂宣言 (幻冬舎文庫)

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