【熱海の軌跡・市来広一郎】衰退した観光地の代名詞となっていた熱海はなぜ再生できたのか。

 

今回ご紹介するのはこちらの本です。

「熱海の軌跡」はその立地の良さやブランディングが成功して高度成長期に一大観光地や別荘地として栄えた熱海が舞台になります。

具体的な数字は分からないのですが昭和の時代は新婚旅行を熱海にするほど人気があったとか。平成に入ってからは新婚旅行が熱海だ「いつの時代だよ」という感じで敬遠されていた、いや今もその印象があります。

本書でも触れているのですがやはり90年代に入って一気に衰退が加速したそうです。

正直結構寂れていて昔は賑やかだったんだろうなという印象と関東県内の郊外にある温泉街でかなり廃れているところと同様のイメージがありました。

ただ、腐っても鯛という言葉が結構しっくり来るような状況になっていきます。

著者は熱海の出身で、もともと都内で会社員として普通に働いていましたが地元愛と誇りとさまざまな考え(この思考の経過がすごく面白いです)を経て、会社を辞め、地元を盛り上げるため起業したり、多くの人や企業などが集まり、活気を取り戻すための行動をどんどんとっていきます。

本書ではそれほど触れてはいないですが、著者はかなりコンサルティングなどの仕事を通じて高い能力をもともと発揮しており、個人的にはかなり勝算があったのではないかと感じてしまいます。

読んでいて楽しいのは難しい言葉や表現がなくすごくわかりやすく、シンプルに問題点と課題を見つけ出してそれを解決していくのがまるで誰でもできるのではないかと勘違いしてします程です。

色々な人の思いやニーズを見事に拾って活性化につなげていく。

最近は、明石市長がメディアによく出てきて出生率が上がったりしている現状をアピールしたり、日本全国でこういった再生物語を生み出している街や地域がたくさん出てきています。

とはいえ、全体的にはまだまだ動きが遅かったり、悲観的な状況も多いので是非何かしら自分の出身地や生活しているところに違和感や物足りなさを感じている場合は読んでみて、周りの人や効果のある人たちとコミュニケーションをとってみたらおもしろのではないかと思います。

 

やはり、読んでいて感じるのは著者の信念というか心の奥底から心の動くというか叫んでいるベクトルへ舵を切って行動を起こしている印象がすごく好きです。

 

興味のある方は是非一読おすすめです。

 

 

 

 

 

目次

 

第1章 廃墟のようになった熱海

熱海は50年後の日本の姿

日本一の温泉地としての全盛期

見る見る衰退していった90年代

保養所が閉鎖

バブル崩壊の余波で故郷を追われる

観光に求めるものが変わった

街の魅力を求めるお客さんたち

《第1章で紹介した 「成功要因」》

 

第2章 民間からのまちづくりで熱海を再生しよう

地元熱海にこだわる理由

いずれ熱海に戻ろう

旅して気づいた熱海の可能性

このままでは都会にも地方にも未来がない

コンサルティングという仕事のやりがいと限界

自分自身のミッションに気づいた一新塾

まちづくりを仕事にするー事業を通して熱海を変えよう

熱海に没頭するために会社を辞める

帰郷

《第2章で紹介した「成功要因」》

 

第3章 まちづくりは「街のファンをつくること」から

地元の人たちが熱海を知らない

観光客も地元の人も街に満足していない現実

地元には人も資源もあふれるほどある

農地の再生ー「チーム里庭」

熱海市の行政マンとの出会い

地元を楽しむ体験交流ツアー「オンたま」

「こんな熱海知らなかった」ー続々と生まれる熱海ファン

熱海の暮らしが幸せになった

地元の人の意識が変わった

面白いことが起きそうな街へー役割を終えて次のステージへ

《第3で紹介した「成功要因」》

 

第4章 街を再生するリノベーションまちづくり

自転車の両輪

リノベーションまちづくりの生みの親、清水義次さんとの出会い

現代版「家守」は「リノベーション」で街をつくる

熱海の中心街をリノベーションする

まちづくりにビジネスで取り組む

街への投資資金を生み出す

株式への投資資金を生み出す

株式会社Machimori

補助金には悪循環のリスクがある

街の要は不動産オーナー

街の変化の兆しを捉え、新しい使い手を呼び込む

《第4章で紹介した「成功要因」》

 

第5章 一つのプロジェクトで変化は起き始める

中心街・熱海銀座に「点を打つ」

CAFE RoCAをオープン

「初期投資を三分の一にしなさい」

「最初は、自分の金で成功して見せなさい」

家でも職場でもない”第三の居場所”をつくる

困難だらけの二年間CAFE RoCAの成功と失敗

志と算盤

《第5章で紹介した「成功要因」》

 

第6章 街のファンはビジネスからも生まれる

ゲストハウス「MARUYA」

泊まると熱海がくせになる

ゲストハウス立ち上げの困難

ゲストハウス立ち上げに協力してくれた人々

ゲストハウスの資金調達

二拠点の住居の入り口となるゲストハウス

熱海はインバウンド比率が低い

旅人が来るほど街にとってプラスになる観光へ

街の人たちが感じる変化ー人こそが街のディスプレイ

《第6章で紹介した「成功要因」》

 

第7章 事業が次々と生まれ育つ環境をつくる

海辺のあたみマルシェ

「やってから謝りに行く」ことで理解を得る

起業が次々と起こるnaedoco

《第7章で紹介した「成功要因」》

 

【第8章】ビジョンを描き「街」を変える

クリエイティブな30代に選ばれる街

自ら仕事や暮らしを作っていく中心となる30代

ビジョンを共有する場をつくる

熱海銀座は変わり始めた

若者、女性、シニア、多様な人がいるからこそ生まれる空気

熱海のリノベーションまちづくりのこれから

地域と起業家をつなぐ、現代版家守の役割

《第8章で紹介した「成功要因」》

 

第9章 多様なプレーヤーがこれからの熱海をつくる

本格的に動き出した行政

まちづくりの動きの背景と行政の支え

ATAM I 2030会議

起業家を生み出す「創業支援プログラム99℃」

新たに生まれた家守や起業家たち

自らリスクをとって動き出してくれた不動産オーナー

V字回復の裏にある、熱海のプレーヤーの世代交代

2030年に向けて、これからが本当の始まり

本当の「リゾート」を目指して

《第9章で紹介した「成功要因」》

 

 



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